クロール統計レポート

Google Search Consoleのクロール統計レポートで、リクエスト数、ダウンロード量、応答時間、レスポンスやGooglebot別の内訳を読み解く方法。

初回公開:2026年6月23日 · 最終更新:2026年8月10日 · Advanced
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クロール統計レポートは、過去約90日間のGooglebotのリクエスト数、ダウンロード量、平均応答時間と各種内訳を示します。応答遅延や5xx、robots.txt取得不能を監視し、完全なURL単位の記録にはサーバーログを使います。

要点 — クロール統計(設定 → クロール統計、ドメインまたはルートURLプレフィックスのプロパティのみ)は、約90日間のクロール リクエスト数、ダウンロード量、平均応答時間と、レスポンス、ファイル形式、Googlebotの種類、目的(検出と更新)別の内訳を示します。クロールバジェットの見栄えを追う画面ではなく、サーバー健全性の監視に使います。応答遅延や5xxはクロール能力を下げ、robots.txtの継続的な取得失敗はクロールを止めることがあります。GSCでログに最も近い情報ですが、Googleのクローラーのみを集計したもので完全なリクエスト記録ではありません。

Evidence for this claim The Crawl Stats report shows Googlebot request totals, download size, response time, host status, and request breakdowns. Scope: Current Search Console Crawl Stats report. Confidence: high · Verified: Google Search Console: Crawl Stats report Evidence for this claim Google says crawl-budget management is mainly relevant to very large or rapidly changing sites; most sites can rely on normal crawling. Scope: Google's current crawl-budget guidance. Confidence: high · Verified: Google Search Central: Crawl budget management

概要と場所

Googleは “The Crawl Stats report shows you statistics about Google’s crawling history on your website.” (翻訳) 「クロール統計レポートには、Googleによるウェブサイトのクロール履歴に関する統計が表示されます。」と説明しています。場所はメインのレポート欄ではなく、設定 → クロール統計です。

表示されない最大の理由は、ルートレベル限定だからです。Googleの表現では “This report is available only for root-level properties.” (翻訳) 「このレポートはルートレベルのプロパティでのみ利用できます。」対象はドメインプロパティと、ルートで確認済みのURLプレフィックスプロパティ(例:https:// example.com)です。サブパスのプロパティならルートで再確認してください。

Evidence for this claim Crawl Stats is available for root-level properties, including a Domain property or a URL-prefix property at a host root; saying it requires a Domain property or a property without a protocol is too narrow. Scope: root-level properties Confidence: high · Verified: Crawl Stats report

クロールバジェットとして考えるべきか

大半のサイトはクロールバジェットを最適化する必要がなく、このレポートの価値は健全性監視にあります。Googleの指針は、1M+の固有ページを持つ大規模サイトや、日々更新される10k+ページ以上のサイトを主な対象にしています。それ未満では継続プロジェクトではなく診断手段です。

Googleはこのレポートを上級者向けと位置づけ、約1千ページ未満のサイトでは通常ここまで詳細に調べる必要がないとしています。実務上、約10kページ未満なら多くの場合クロールバジェットに時間をかけませんが、これは公式基準ではなく経験則です。

クロール速度はクロール能力の上限クロール需要で決まります。能力はサーバーが処理できる量です。Googleの定義は “The maximum number of simultaneous parallel connections that Google can use to crawl a site, as well as the time delay between fetches.” (翻訳) 「Googleがサイトのクロールに使用できる同時並列接続の最大数と、取得間の時間間隔です。」です。需要は人気度や情報の古さなどに基づく、Googleがクロールしたい量です。結果はこのレポートに表れます。

数値を読む前に範囲も理解してください。正規URLではなくGooglebotが実際に要求したURLを数え、重複リクエストとサーバー側リダイレクトの各段階を別々に数えます。表示中のプロパティまたはホストが範囲で、プロパティ種別により他ドメインや兄弟・子ドメインのリソースの見え方が変わります。大半のリクエストを示しますが一部は省略されるため、サーバーログとの差は異常とは限りません。

Search Consoleでログデータに最も近い機能ですが、Googleのクローラーのみを集計し、全リクエストを保証しません。すべてのボットと利用者、URL単位の完全な記録にはサーバーログが必要です。

3つの主要指標

目標値ではなく推移として読みます。

  • クロール リクエストの合計数“The total number of crawl requests issued for URLs on your site, whether successful or not.” (翻訳) 「成功したかどうかにかかわらず、サイト上のURLに対して発行されたクロール リクエストの総数です。」 エラーも含みます。
  • 合計ダウンロード サイズ“Total number of bytes downloaded from your site during crawling, for the specified time period.” (翻訳) 「指定期間中のクロールでサイトからダウンロードされた総バイト数です。」
  • 平均応答時間“Average response time for all resources fetched from your site during the specified time period.” (翻訳) 「指定期間中にサイトから取得した全リソースの平均応答時間です。」 継続的な上昇はサーバー健全性の警告で、クロール能力が下がることがあります。

内訳:レスポンス別

Googleによると、この表は “the responses that Google received when crawling your site, grouped by response type, as a percentage of all crawl responses.” (翻訳) 「サイトのクロール時にGoogleが受け取ったレスポンスを種類別にまとめ、全クロール レスポンスに占める割合として示します。」対象には200、301、302、404、5xx、robots.txtを取得できませんでしたが含まれます。

各パターンは次のように読みます。

  • 200は大半を占めるのが一般的です。 固定の目標値はないため、自サイトの基準値と継続的な変化を見ます。
  • 404の増加は、存在しないURLへの無駄なクロールを示します。
  • 301の増加は、リダイレクトチェーンや古いURLへの内部リンクを示唆します。
  • 5xxの急増は最も深刻です。サーバーエラーにより能力上限が下がり、クロールが減ります。
  • robots.txtを取得できませんでしたが継続する場合、Googleは推測せず一時的にクロールを停止します。

内訳:ファイル形式別

HTML、画像、JavaScript、CSS、JSON、PDFなどに分類されます。比率だけで無駄とは断定できません。自サイトの基準より急増した種類や予期しない形式は、レンダリング負荷や無限URL空間などのクロールトラップを調べる手掛かりです。

内訳:Googlebotの種類別

スマートフォン、パソコン、画像、動画、ページ リソース、AdsBot別です。公式の必須比率はありません。モバイルファーストでは通常スマートフォンが多いものの、急な変化はモバイル処理、広告・画像クロール、特殊なリソース需要を調べる手掛かりにとどまります。

内訳:目的(検出と更新)

定義は過去のクロール履歴だけに基づき、比率だけでは健全性を判断できません。

  • 検出“The URL requested was never crawled by Google before.” (翻訳) 「要求されたURLをGoogleが以前にクロールしたことがありません。」
  • 更新“A recrawl of a known page.” (翻訳) 「既知のページを再クロールします。」

公開や移行の際に検出が増えるのは正常ですが、パラメータや無限URLによる増加なら浪費です。新規公開が少ない既存サイトでは更新が多くても自然です。固定比率ではなく、自サイトの基準と実際の変更内容で判断します。

ホストのステータス:最も実用的な項目

robots.txtの取得、DNS解決、サーバー接続の問題をまとめます。赤は、対象期間中にコンテンツ到達前のインフラ層でGoogleが遮断または制限された可能性を示します。ただし全URLが影響した証拠でも、現在も続いている証拠でもありません。時系列、ライブ取得、URL検査、ログで現状を確認し、最優先で調べます。

急増と急減の読み方

サーバーの動作はGoogleのクロール量にフィードバックされます。高速で安定していれば能力上限は上がり得ますが、遅延やサーバーエラーがあれば下がります。

  • 応答時間の急増 → 能力上限が低下 → クロール減少。
  • 5xxの急増 → 能力上限が低下 → クロール減少。継続すれば強く制限されます。
  • robots.txt取得不能 → 継続すればGoogleは慎重にクロールを停止します。

これはランキング罰ではありません。未クロール・未登録のページは順位を得られないという間接的な影響であり、クロール量を増やしても順位は上がりません。

クロール統計とサーバーログ

クロール統計はGSCでログに最も近い一方、次の違いがあります。

クロール統計レポートサーバーログ
対象Googleのクローラーのみ全ボットと全利用者
粒度集計。一部省略の可能性あり個別リクエストすべて
保持期間約90日保存期間次第
URL単位の詳細なしあり
コストGSCで無料保存と分析の手間

URL単位、Google以外のボット、長期履歴が必要になったらログ分析へ進みます。クロール統計は異常の存在を示し、ログは場所を特定します。

クロール全体との関係

クロール統計は取得後の状況を示します。次の段階であるインデックス登録はページのインデックス登録レポートで確認します。クロール統計は取得内容、ページのインデックス登録は登録結果を示し、ホストのステータスはインフラ層の重要な信号です。

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